こんにちは。アフリカシアバターの原口です。ブルキナファソの現地の景色をお届けする、現地だより。
これまでお客さまとの対話の中で「精製のシアバターもありませんか?」という声をいただくことがありました。アフリカシアバターではこれまで未精製シアバターのみを取り扱っておりましたが、2025年以降は精製シアバターも取り扱います。今回はそこに至るまでの道のりをお伝えします。ぜひお楽しみください!
未精製と精製の違いは
シアバターには、未精製シアバターと精製シアバターがあります。シアバターの製造には、多くの工程がありますが(工程を詳しく知りたい方はこちらの記事へ)、搾油の後に精製の工程があるかないかが「精製」と「未精製」の違いです。
精製と未精製のわかりやすい違いは「香り」と「色味」。精製シアバターは、白くて無臭または香りが少ない一方で、未精製シアバターはクリーム色で自然本来の色や香りが特徴です(違いを詳しく知りたい方はこちらの記事へ)。
未精製シアバターと精製シアバター
未精製を取り扱ってきた理由もあるけれど
お客さまの中には、自然本来の色や香りをそのまま活かして使用したいという方もいらっしゃれば、他の原料と配合して他の原料とのバランスを取るためにできる限り色や香りを抑えたいという方もいらっしゃいます。良し悪しではなくお客さまのご要望によって異なります。
これまで私たちアフリカシアバターが未精製シアバターを取り扱ってきた理由は、伝統的な製造で作られたシアバターの自然本来の色や香りをお楽しみいただければ、と考えていたため。特に、「オーガニック」や「ナチュラル」を重視するブランドさまと、未精製シアバターは親和性の高い、と考えていました。
加えて、当地や周辺国に精製の工場が多くなく、品質面でご提案することが難しかったこともあります。また精製の工場がある場合も、油脂の精製は、費用対効果の観点から一定量の油脂を一度にまとめて精製する必要があります。そのため、原料メーカーとしてはその見込みとともに精製を検討する必要があり、初期の事業ステージとして難しい状態でした。しかし….
シアナッツ
ぜひアフリカシアバターの精製を、と
いわゆる「オーガニック」を謳うブランドさま以外からも「ぜひアフリカシアバターの精製シアバターを配合したい」というご希望をいただき始めました。お客さまが検討されている製品は、オーガニックで選ぶユーザーさま向けではなく、美容品のひとつとして選ばれるユーザーさま向けの製品。
そのお客さまの声に応えるため、アフリカシアバターが取り扱うシアバターを精製してくださる油脂会社を探すことになりました。油脂会社さまにお問合せし、原料商社さまのご協力もあり、品質や価格の観点で信頼して依頼できる、油脂会社さまがようやく見つかりました。
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油脂会社さまには精製シアバターのサンプル製造を依頼し、ご購入を検討くださっていたお客さまとの議論を何度も重ねてきました。そして、少しずつ少しずつ、前に進んでいきました。
どの会社やブランドもそうだと思いますが、一つの商品を作るまでには、多くの方々との議論を重ねて、ようやく一つのことが実現します。そこには、各社の売上や利益だけを超えた「いい社会を創ろう」「いい商品を作ろう」といった、覚悟や情熱があってこそ。
うまくいけば、2025年中にはブルキナファソの精製シアバターが配合された商品が、日本のお客さまのお手元に届く予定です。私たちは、ブルキナファソという遠い国からではありますが、その日を楽しみにしたいと思います。
化粧品ブランドさまやOEM企画・製造会社さまなど、ブルキナファソの精製シアバターにご関心がある方は、ぜひお気軽にアフリカシアバターまでご相談くださいませ。
※現地だよりは見聞録も含まれるため、正式名称などが異なる場合があります。
アフリカシアバター
ブルキナファソが原産国のシアバター専門ブランド。サステナブル・エシカルなシア脂の仕入製造販売(法人向けBtoB)。オーガニックコスメブランド・化粧品ブランド・美容室などを対象に、スキンケア・ボディケア・ヘアケアなどのオリジナルプロダクトへの配合実績あり。シアバターを配合したレザーケアクリームのOEM企画も展開。
■会社名:ボーダレス・ブルキナファソ
■代表:原口 瑛子
■住所:BP 2621 OUAGA C.N.T, Ouagadougou, Burkina Faso
■公式サイト:https://africa-shea-butter.com/
■公式Instagram:https://www.instagram.com/africa_shea_butter/