スキンケア・ボディケア・ヘアケアなど、多くの化粧品に配合されているシアバター。そんなシアバターはどこで採れるのか、ご存じですか?シアバターの原産国を解説します!
シアバターって何?
シアバター(シア脂)は、シアの木の種子から抽出された100%植物性のオーガニックオイル。現地では、食品にも用いられるほか、古くから薬用の軟膏や関節炎の治療など医薬品、肌や髪への化粧品などに用いられていました。また、赤ちゃんの保湿や傷の治療、紫外線防止などにも使われています。

シアバター
原産国はアフリカの一帯
シアの木は、世界中のどこにでも生えているわけではなく、アフリカのの中でも西アフリカから中央アフリカの “シアベルト”と呼ばれる一帯でしか自生していません。
シアベルトは、アフリカを横断する5,000kmで、ベナン、ブルキナファソ、カメルーン、中央アフリア共和国、チャド、コートジボワール、エチオピア、ガーナ、ギニアビサウ、ギニア、マリ、ニジェール、ナイジェリア、セネガル、シエラレオネ、南スーダン、スーダン、トーゴ、コンゴ民主共和国、ウガンダなどが含まれます。

シアベルト
地図で見ていただいてわかるように、ブルキナファソはその多く国土でシアが自生する恵まれた土地です。その他、シアナッツやシアバターの生産国や輸出国として有名なのは、西アフリカのナイジェリア、マリ、コートジボワール、ガーナ、ベナン、トーゴなど。

ブルキナファソのシアの木
ブルキナファソは生産量世界トップ
シアの木から採れたシアナッツは、①原産国からシアナッツのまま他国に輸出されるか、あるいは、②シアバターに加工され原産国で消費、または、③シアバターに加工され他国に輸出されます。
西アフリカ全体で見ると、シアナッツの約65万トンのうち約35万トンが輸出されている、との調査結果があります(USAID,2010)。別の調査では、シアナッツの41%(Reynolds, 2010)〜57%(Lovett, 2004)が、自国で消費される、つまり43%〜59%が他国に輸出される、という結果もあります。
つまり、シアナッツの半分が原産国で消費され、もう半分が他国に輸出されています。

シアの果実
データの限界から、生産量や輸出量に関して、信頼できる国内統計や国際統計は存在しないものの、国連食料農業機関(FAO)の統計では、シアナッツの生産国の世界トップは常に、ナイジェリア、マリ、ブルキナファソ。年代によって異なりますが、ブルキナファソのシアナッツの生産量は、世界2位か世界3位、常に世界トップ。
なお、ブルキナファソで、シアナッツが年間約14万トン生産されると推定されており(FAO,2021)、シアナッツはブルキナファソにおける貴重な現地資源・輸出資源です。

シアの果実を収穫する女性たち
自生するシアの木
ここまでずっとシアの木が「自生」していると表現していますが、シアの木は近代的なプランテーションのように大量生産されているわけではありません。見渡すと点々と自然に生えているシアの木。シアの木、マンゴーの木、バオバブの木、シアの木…のようなイメージです。

シアの木まで歩く女性たち
人や自然を犠牲にしたり、環境に負荷をかけたりすることなく、その土地に適して自生しているシアの木。ブルキナファソでは、土地を開拓をする場合も、シアの木とマンゴーの木は伐採しない、と聞いたことがあります。
そんな自生するシアの木から作られるシアバター。サステナブルでエシカルなSDGs対応のシアバターをオリジナルプロダクトに配合したい場合は、ぜひアフリカシアバターにお気軽にお問合せくださいませ。
